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音を遮断することを、遮音といいます。
集合住宅に住んでいる人や、家で楽器の練習をする人からすると遮音は身近な話ですね。
今回はそんな遮音の内、床衝撃音ついて解説していきます。
生活騒音を遮断することが求められる時代
昔は隣近所の生活音が聞こえても特に問題にはなりませんでした。
しかし、近年は要求される生活水準が上がってきております。
音環境に関しても、日常の生活音を生活騒音として捉え、遮音することが求められるようになりました。
遮音をする手段
音の種類
床を伝わる音には、スプーンなど軽いものが落ちたときの軽量床衝撃音(コツンという音)と、重たいものが起きたときの衝撃が伝わる重量床衝撃音(ドスンという音)があります。
これらの衝撃の測定方法はJISと言う規格によって決められており、遮音性能に関しても、遮音等級と言う数値によって表現されます。
軽量床衝撃音の遮音
軽量床衝撃音はカーペットを敷くなど、床の表面を柔らかい物とすることによって防ぐことができます。
また、床の上にもう一つ床を作る二重床とすることによって、床がバネのような働きとなり、軽量床衝撃音を吸収して遮音することができます。
重量床衝撃音の遮音
重量床衝撃音を遮音する事は簡単ではありません。
重量床衝撃音を遮音するには、床そのものを固く重たいものにして振動しにくいようにする必要があります。
コンクリートのマンションの床では、構造上は120ミリ程度の厚さの床でも大丈夫ですが、遮音のために150〜200ミリ厚の床としていることが多いです。
また、床と天井の間にゴムなど柔らかいものを挟んだり、直接接触しないようにすることで振動を伝えないようにすることも効果的です。
足音や子供がジャンプした時の衝撃音が重量衝撃音である。
重い素材の床にしないと遮音が難しいので、木造の場合は床の組み方に工夫が必要。
まとめ:二種類の音を防ぐ必要がある
- 床の振動音には軽量床衝撃音と重量床衝撃音がある
- 軽量床衝撃音はカーペットを敷くことで防げる
- 重量床衝撃音は遮音ゴムや重たい素材など、建築自体の構造で防げる
以上皆さんの暮らしをよくするヒントとなれば幸いです。
遮音は建築自体でなんとかする必要があるので、居住者にとってはカーペットを敷く程度しか対策がないのが実情です。住む前に遮音の性能をしっかりと確かめておきたいですね。
それでは。